こつこつ測り隊の日記

市民放射線測定グループ こつこつ測り隊のブログです。

国営ひたち海浜公園 測定 2019

2020年の1月にはてなブログに引越しをして、早8か月…。

更新が遅くなってすみませんでした~。

 

しかし今年は、COVID-19(新型コロナウィルス)の感染対策のために春のネモフィラシーズンも、夏のロックインジャパンも無くなる!という前代未聞の事態。

私たち「こつこつ測り隊」も海浜公園に入るの自粛いたしました。

 

 

2019年6月更新 ひたち海浜公園マップ

というわけで、2020年の海浜公園の測定は行っておりませんが、2019年3月から6月に測定した結果を反映させた「海浜公園 測定マップ」をアップいたします。

見開きにすると小さくなってしまうため、左右のページが縦に並んでおります。見にくくてごめんなさい。

 

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国営ひたち海浜公園 空間線量率マップ 1

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国営ひたち海浜公園 空間線量率マップ 2

の柱が、2019年度に測定した結果です。

(古い順に「●→■→▲→五角形→★」となります。)

 

ご存じの方も多いと思いますが、ひたち海浜公園は、とっても広大な公園。

私たちは、その公園内をできるだけ「公平な目で」測定して、なおかつ気になるポイントを見つけたら、そこも測定します。その作業をこつこつと積み重ねております。

ついでに言うと、管理事務所から測定を依頼されているわけではありません!

あくまでも、市民のボランティア活動なので、入園料まで自腹で払って測定しております…(えらいなぁ!←自画自賛)。

 

 

 

 

 ひたち海浜公園 管理事務所の測定結果

参考までに、海浜公園の管理事務所が測定した2020年度の測定結果もこちらに紹介しておきますね。

 

https://hitachikaihin.jp/radiation/result20190204/

 

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国営ひたち海浜公園 管理事務所の測定箇所

「すべての箇所で地表から1mで0.23μ㏜/hを下回っている」とのことです。

私たちが1地点につき3段階の高さで(地表、50センチ、1m)測定しても、ほとんどが0.23μ㏜/hを下回りますから、この通り、多くの来園者が歩いたり休んだりするところは、ほぼほぼ国が定めた除染の基準を下回っています。

 

「こつこつ測り隊」のマップ1、2で、0.23μ㏜/hを超える地点(赤、オレンジ、黄色の柱)は、主に林の中の除染が行き届かない場所や、管理事務所が柵やロープで立ち入り禁止にしている場所。こういう値が出る箇所が公園の中にもあるんだね、というぐらいに受け止めてください。

ほとんどの地点が、人が近づかないよう管理事務所によって対策済みです。

 

毎年、測定結果はマップと元データ(1地点につき、3段階の高さをそれぞれ3回ずつ計測)を全部、管理事務所にお渡ししていますが、

来園者が普通に行き来する地点で高い値が出た場合は、特に配慮してほしい旨を口頭でお伝えしています。

 

ちなみにこの時、3月の測定では、松林を切り開いて新設されたベンチ周辺の値が高かったため、対策を求めました。その後、対策されたかどうかの確認のため6月に測定を行い、結果をマップに反映させております。(マップ1の中央あたりの★地点。対策されていました。)

 

 

 

あの事故から10年

2011年の福島第一原発事故からもうすぐ10年が経とうとしています。

事故現場から130km.も離れたひたち海浜公園でも、いまだに降り注いだ放射性物質の影響はゼロにならない。(事故当時、日本の各地に「ホットスポット」と言われた場所がありましたが、その地域は今、どうなっているのでしょう)

 

2020年8月に、福島原発近くの国道6号を走りましたが、車中で計測してもまだまだ線量は高い(最高値 大熊町双葉町 2.773μ㏜/h HORIBA PA-1000Radi)。

 

海浜公園という区切られた空間で、きっちり管理して、それでも国の基準「地表から1mで0.23μ㏜/h」を超える値を無くすことが難しい現状を目の当たりにすると、広大な農地、山林、人々の住まいの上に降り注いだ放射性物質を取り除くということが、いかに困難な事なのか…考えると途方に暮れてしまいます。

 

除染をせずに避難解除するという方法を内閣府が検討しているようです。

それは、どういう事なのか。自分だったらどうするのか。

42基(建設中、計画中を除く)の原発を抱える日本に暮らしていれば、最寄りの原発に何かがあれば誰もが当事者になる可能性がある問題。

福島県の問題」と線を引いてしまわず、自分の事として考えたいものです。